11月9日 第8戦
最終決戦となる第22回JAFグランプリ。土曜日にRd8、日曜日にRd9、の2レース制で開催される最終第7大会は、緊迫の予選終了から息つく暇なく決勝レースが行われる。
ドライバーランキング首位の坪井選手を14.5ポイント差で追う牧野選手。後ろからは僅か2ポイント差で野尻選手が迫っている。
ポールポジションスタートの太田選手は危なげなくスタートを決めて首位で1コーナーへ。牧野選手は目前でエンジンストールした岩佐選手をうまく避けて3番手でオープニングラップを周回する。
首位を走る太田選手は、ピットウィンドオープンになる10周目時点で2番手に5秒以上のギャップを築くハイペース。チームは3番手走行の牧野選手を先にピットに呼び、ミスなくコースへ送り出す。
しかし翌11周目にピットに入った坪井選手にオーバーカットされ先行を許してしまう。太田選手はピットアウト後もスーパーラップを連続し2番手坪井選手を引き離す。牧野選手は坪井選手にプレッシャーをかけ続けるも3番手走行が続いた。
レース中盤から6台がリタイヤ、2度のセーフティカー導入となったサバイバルレースを制し、太田選手はポールtoフィニッシュかつファステストラップも記録するパーフェクトレースで今季初優勝。
牧野選手は3位フィニッシュで、明日の最終戦に向けてタイトルの可能性を残してレースを終えた。
太田選手、牧野選手のワン・スリーフィニッシュで、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGはチームランキング首位に浮上。ダブルタイトル獲得に向け明日最終戦に臨む。
11月10日 第9戦
土曜日のRd8を太田選手が初のポールtoウィン、牧野選手も3位のダブル表彰台で終えダブルタイトル獲得の可能性を残して臨んだRd9の予選では、太田選手はフロントロウ2位となったが、牧野選手は10位に沈み、ライバル坪井選手とのポイント差は19.5ポイントに拡大。牧野選手のタイトル獲得条件は厳しくなったが、優勝を目指してスタートの時を迎える。
最前列2番グリッドスタートの太田選手は、素晴らしいスタートダッシュを見せトップで1コーナーへ。
牧野選手もポジションを一つ上げ、9番手でオープニングラップを周回する。
太田選手はまるで予選のようなスーパーラップを連発しベストタイムを更新しながら2番手坪井選手を引き離す。
集団の中でペースを上げられない牧野選手。チームはクリーンエアでのタイムアップを狙い11周目を終えたところでピットに呼ぶ。
同じタイミングで2番手を走る坪井選手がピットに入ると、これに反応してチームは翌周に太田選手をピットへ。チームは5秒台の素晴らしいタイヤ交換作業で坪井選手の前でコースへ戻すが、すでにタイヤの温まった坪井選手にギャップを詰められる場面も。
太田選手は絶妙のラインでポジションを守ると、そこから予選モードのスーパーラップで後続を寄付けず、落ち着いてレースペースをコントロールしRd8に続き2連勝となるトップチェッカー。
牧野選手は7番手まで順位を上げ、前を走る山本選手にプレッシャーをかけ続けるが攻略ならず、最終周にはタイヤのフレッシュな岩佐選手を押さえきれず8位フィニッシュ。
野尻選手が4位に入りポイントを獲得したことで、牧野選手はドライバーランキング3位で2024シーズンを終えた。